九州
新潟の長岡市から九州の大分県に越してきてもうすぐ1年経とうとしている
大分に引っ越した理由は特になくて、雪の降らないところに行きたい、九州に行きたいと思って適当に決めてここになった
私の好きな漫画に"土地の記憶は人の記憶"という科白があったけど、それなら大分という土地の記憶は私にとってすごく嫌なものになりそうだなと思う
だから人と関わるのは良くない
先日、会社の人に誘われてフラッとカブでツーリングに出かけてきた
大分県を突っ切って熊本の阿蘇の方へ走ったのだが、まぁすごく景色の良いところに連れて行ってもらった
けど今その景色を思い出そうとすると、純粋な景色の美しさだけではなくて一緒に行った人との会話やその人の姿まで同時に思い出されて、私の中の思い出に余分な物が紛れ込んでいる気持ちになる
私はやっぱり1人でいるのが良いんだなと思った
次は1人きりで来よう
誰にも邪魔されない純粋な自分だけの感動を手に入れに行こう
私の気持ちに何も紛れ込まないで済むように、私の気持ちが誰かに奪われなくて済むように
1人でこの景色を眺めに行こう
という決意を固めた
誰かと何かを共有しようとしても大抵上手くいかないのに、誰かと何かを共有できる人間に対する憧れは少しある
でもそれを試すと結局何も共有できず、自分と他人は徹底的に交わらない、分厚い壁に隔てらているんだなぁと実感するばかりである
そろそろ諦観の念を持ち、無理なことは無理と諦めて、来年引っ越した先では誰とも会話せずに過ごしたい